Snow Leopard で Input Switcher が不要に

Snow Leopard で、OS の言語設定に「書類ごとに異なる入力ソースを使用」するオプションが復活したので、Input Switcher は不要になりました。

Apple にバグレポートを送ったみなさん、やりましたね!
ご協力ありがとうございました。

以下、Apple の開発者に直接聞いたお話。

  • 仕様の変更は、要望、バグレポートの数が多い順に処理される
  • そのプライオリティは、かなりの責任を持った人でも変えることはできない
  • 日本からの声は、肯定的なものも否定的なものも、他の国に比べて圧倒的に少ない

ということなので、Apple の製品について何か感じたことがあれば、どんどんレポートを送りましょう。黙っていてもそのうち誰かがなんとかしてくれるだろうというのは、大きな勘違いです。

http://bugreporter.apple.com/

絵文字と Google の姿勢

Unicode の仕様バグを Unicode ML にポストして議論した ことのある立場から、思ったことを少し。

ここまで述べたGoogleによる絵文字提案をみて、Googleストリートビューで世界中の路地裏にカメラを入れて猛反発を受けたことや、Googleブック検索で世界中の本をスキャニングしようとして著作者達とトラブルになったことや、あるいはGoogleマイマップで「公開」をデフォルト設定にしたことで、知らずに個人情報を世界に公開してしまうユーザーが続出したことと同じ、なにか一種の強引さ、押しつけがましさを思い起こしませんか。つまり絵文字をめぐるGoogle提案は、じつのところGoogleという企業の社風を抜きには考えられないように思えるのです。

絵文字が開いてしまった「パンドラの箱」第4回--絵文字が引き起こしたUnicode-MLの“祭り”

Google のこういう姿勢は非難されることが多いように思うけど、ぼくはすばらしいことだと思う。

というのは、イノベーションとは常に既存のものを押しのけて現れるものだからだ。お利口なイノベーションなど、歴史上一度もあった試しはない。

物事の善し悪しは、議論を引き起こしたかどうかではなく、それが有効に機能するかどうかで判断されるべきだ。

ものすごく有効な変化は、必ず議論を引き起こす。議論を起こさない変化は、単に効果が小さいか、影響を受ける人が少ないだけであることが非常に多い。

良識とは、受け身に立たされた側の云々することなのだ。行動の主導権をにぎった側は、常に非良識的に行動するものである。

塩野七生「海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉」

LimeChat for OSX 1.0 リリース

http://limechat.net/mac/index_ja.html

今回から、OS X 10.5 のみのサポートになります。

  • OS X 10.5.7 で落ちやすくなっていた問題を改善した。
  • RubyCocoa.framework をアプリ内にバンドルするようにしたので、RubyCocoa のインストールは不要に。
  • プリファレンスダイアログをデザインしなおした。
  • チャンネルごとに Growl で通知するオプションを追加した。
  • shift-tab で一つ前にいた場所に移動できるようにした。

その他、細かい機能追加とバグfixです。

iPhone用の水準器つきカメラ Level Camera リリース



水準器つきカメラ Level Camera をリリースしました。

http://limechat.net/levelcamera/

手持ちで写真を撮るときに、注意深く水平にしたつもりでも、あとで確認すると傾いてしまっていることがよくあるので作りました。

水準器はオートローテイトするので、横持ちの場合にも使えるようになっています。

ぜひご利用ください。

illimani Calculator & Timer リリース



計算器とタイマーの iPhone アプリをリリースしました。

http://shaftkk.com/illimani/

計算器は、通常の計算器の機能をベースに、設定した2通貨間のレート変換や、税率計算の機能を加えました。通貨は、世界中の149通貨から自由に選択することができ、為替レートは自動的に更新されます。

タイマーは、シンプルなキッチンタイマーとして使いやすいように仕上げました。

どちらも、iPhone のホームスクリーンの設定アイコンから、設定を変更することができます。

実は、割り算に ÷ 記号を使う地域を調べたのは、この計算器を作るためなのでした。

ぜひご利用ください。

割り算に ÷ 記号を使わない地域

世界には、割り算に ÷ 記号を使わない地域があるらしいと聞いたことがあるのだが、実際にどうなっているのか気になったので、TwitterIRC で訊いてみた。

その結果、北欧と低地諸国では ÷ 記号を使っていないことがわかった。

  • ÷ を使っている国
    • 日本、US、UK、ドイツ、オーストリア、スペイン、オーストラリア、アルゼンチン、中国

使っていない国の中でも、オランダでは計算器に ÷ ボタンがあるのが自然だが、北欧では / ボタンのほうが自然だとか、微妙な違いがあるのはおもしろい。

北欧出身でデンマーク在住の友人の意見を紹介しておく。

I think / is the most commonly used
actually think we used : rather than ÷ in public school, but not 100% sure
personally I am always delayed when I can’t find / on a calculator but by now sort of used to then look for ÷, but it does not come natural to me.

(意訳)
/ が一番使われてるんじゃないかな。
公立学校では ÷ じゃなくて : を使っていたと思う。100% かどうかはわからないけど。
ぼくは、いつも計算器を使うときに / ボタンがなくて、ちょっと反応が遅れるんだ。いまでは、その次に ÷ ボタンを探すようになったけどね。だけど、しっくりこないんだよなぁ。